はじめに ・・金色でなくて良い?金看板?
皆さん、上の画像のような金色の標識。どこかで見かけた記憶がありませんか?
この標識(看板)の正式名称は「建設業許可票」。
「国や県から、ちゃんと許可を得て工事をしていますよ」
という証しなのです(工事現場なんかにも掲げられてますよね)。
業界以外の方も、建設会社の事務所にかかっている金色の標識を、一度はご覧になったことがあるのではないでしょうか?
実はこれ、「金看板」と言いながら、標識の色は金色で無くても良いのだとか・・・!?
譲
普段、意識している?法律と私たちの生活
まず。。。みなさん、日本にはいったいいくつの法律が存在するか、ご存じですか?
その数、なんと1,900以上!(総務省行政管理局提供のデータベース数)
その他の省令や規則なども含めるとその総数は約8,000にのぼります。
参考
e-Gov法令検索「e-Gov法令検索」では、各府省が確認した法令データについて提供しています。
これだけの数の法があるということは・・・
実は知らないところで、私たちの生活に深く結び付いている、ということです。
しかし、日常の中でこの「法律」を目にすることはほとんどありませんよね・・・
譲
そして、今回とりあげる建設業許可票。
別名「金看板」。
この金看板に係る法律が、「建設業」という法律なのです。
建設業法を少しだけご紹介
法律を見るときは、まず【目的】を見るべし!
法律は、当然ですが、何かしらの目的をもって作られており、まずはそこの部分をしっかりと押さえておくのが基本です。
(目的)
第一条 この法律は、建設業を営む者の資質の向上、建設工事の請負契約の適正化等を図ることによつて、建設工事の適正な施工を確保し、発注者を保護するとともに、建設業の健全な発達を促進し、もつて公共の福祉の増進に寄与することを目的とする。
・・・・
法律用語、難しいですよね。
つまり、
- 業者さんの質をしっかりと高める
- 工事の契約の中身も適正なものにする
- お客さんに被害が出ないように保護する
その結果、皆さんの生活が豊かになることが目的です!
と、そのような事が書かれてあります。
ということがこの第一条=目的からわかりますね。
今回の話題「金看板」とは何ぞや
さて、今回の本題の「金看板」です。
実は、この記事の始めの方にも書いた通り、この「金看板」の3文字は、建設業法の中には登場しません。
では、この「金看板」とは法律上ではどう書かれているのでしょう!?
(標識の掲示)
第四十条 建設業者は、その店舗及び建設工事の現場ごとに、公衆の見易い場所に、国土交通省令の定めるところにより、許可を受けた別表第一の下欄の区分による建設業の名称、一般建設業又は特定建設業の別その他国土交通省令で定める事項を記載した標識を掲げなければならない。
分かりましたでしょうか。
「国土交通省令の定めるところにより(中略)標識を掲げなければならない。」
条文には「金」どころか「看板」の文字すらなく。
単に「標識」とだけ書かれているのです。
「標識」。一応、広辞苑(岩波書店)で調べてみましょう。
【標識】
①区別するしるし。目印。
②(理)他とは異なった特徴を物質に付与する
手段。放射性同位体などが使われる。
そうです。標識とは他と区別するものや、目印となるものの意。
決められた内容が書かれてあり、はっきりとよく見えるものであれば、これといった決まりは無いのです。
例えば、エクセルやワードで作ったものを大きくプリントアウトして貼り出しても、構わない!ということになりますよね。
そ・こ・で・・・google検索して見ますと、
様々な種類の標識が見られますね。検索結果だけ見ると(本記事の話題は「金看板」ですが)
金の物の方が少ないですよね。(汗
なぜ「金」色で、なぜ「看板」なのか?
最後に残った疑問
ここまで条文を見て来た中で、
- 許可票を掲示しなければならない
- (内容がちゃんと書かれていれば)素材等の定めもない
ことは分かりました。
では・・・
最後に残った疑問。
何故、「金」色の「看板」にするのか。
そうですよね、今、世界中のあらゆる情報は、何らかの形でインターネット上に存在してますものね。
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無い。。。
「金看板」についての説明は出てくるのですが、
その「由来」について触れられているページは全く出てきません。
こうなれば建設会社さんに直接聞いてみるしかない!
ということで、良い機会なので聞いてみました。
実際に金看板をお送りした業者さん数社に。
譲
しかし、帰って来た答えは
「よく分からない」でした。
とある業者さんは
みたいな感じで言われてたんで、そういうもんだと思っていたなー
とも仰ってました。
つまり、
ということのようです。
金看板は会社の顔
しかし、お話をする中でこんな事も聞きました。
譲
お客様にも迷惑をかけない、ちゃんとした会社だ、っていうのを、国や県から認められたって証やろ。
そりゃぁやっぱり、金色や銀色の、しっかりしたものを飾りたい、って思うわな。
金看板は会社の顔。
この言葉に、ハッとしました。
私たちは、建設会社さんにとっての「会社の顔」を作るお手伝いをしていたのだ、と。
金色にしたい!と思うほど気持ちのこもったものに携わっているのだ、と。
改めて、これからも気を引き締め
皆様のお手伝いをさせて頂きます!
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お待ちしております。
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なお、軽微な工事を行う場合には建設業の許可をとる必要はありません。
記事内容が長くなるため、今回、その点に関しては割愛させて頂いております!